根管治療基礎知識 |
根尖性歯周炎の成立 |
A. 虫歯が歯髄(歯の神経)に入り込む。歯がズキズキ痛む B. 根尖(根の先端)に向かい細菌が進む。歯髄は腐敗し、根尖部に膿が溜まる。(根尖性歯周炎) |
根尖性歯周炎の原因 |
物理的刺激、化学的刺激、細菌性刺激がある。医原性にも起こるので術者は細心の注意を必要とする。 1.物理的刺激 外傷性咬合、根管治療器具の突き出し 2.化学的刺激 歯髄失活剤、根管充填剤、歯髄変性由来のタンパク質、サイトカインなどの炎症メディエーター 3.細菌性刺激(感染) 1. 虫歯または歯周病→歯髄壊死→歯髄壊疽 の経路での細菌伝播 2. 根管治療時における感染歯質の押し出し、不適切な仮封による重感染 |
急性根尖性歯周炎 |
★急性奨液性根尖性歯周炎 物理的刺激、化学的刺激により一過性に起こる(非細菌性)。 歯が浮く感じ、咬むと響く。治療で触った後の痛み、抜髄後の痛みに多い。 ★急性化膿性根尖性歯周炎 歯根膜期→骨内期→骨膜下期→粘膜下期→排膿と経過をたどる。 鈍痛→拍動性、持続性の痛み、リンパ節の腫脹、根尖部の腫れ、強い打診痛、歯の動揺、顔面の腫脹。 |